第一章「天狗の鼻」あらすじ

一堂「天狗になっていますか、仁志は」
弥隅「仁志に憑いているのはな、母親の姿をした物の怪だ」

室士建(むろし たける)は、北鎌倉の高校に通う十七歳。従兄弟の河勝仁志(かわかつ ひとし)は、二十歳。二人とも、祖父・室士弥隅(むろし やくま)を宗家とする室士一刀流の師範である。その日、流派の皆伝師範である一堂数馬(いちどう かずま)を呼び出した弥隅は、河勝仁志との乱取りに「天狗の鼻」をつかうよう一堂にいう。「天狗の鼻」とは、昔、道場荒らしの慢心や自信をくじくためにつかった荒技(あらわざ)である。一堂の複雑な心中ををよそに、弥隅には、ある思惑があった。そして、宗家、師範、門弟が膝をそろえる中、仁志と一堂の「乱取り」が始まった。

第一章「天狗の鼻」


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